各自治体ごとの支援学級⇔通常学級の融通度について

 

先週の内容の続きです。先週は「公立か私立か」という観点で申し上げましたが、公立の小学校や中学校でも実は各自治体によって発達凸凹の生徒さんに対応してくれる度合いにかなり差があります。このページでは対応が良かったケースについて書こうと思います。

 

高槻市の公立中学校のケース

私が今までに体験したケースだと、京都・大阪地域の中では高槻市の中学が発達凸凹の生徒さんに対して一番きめ細やかなプログラムを提供されていました。私が担当した生徒さんは原則的には支援学級に属していたのですが、数学や理科は比較的強くて意欲もあったので、数学などの2-3教科は一般の生徒に混じって一般のクラスで授業を受けることができました。また、その際はできるだけ一般のクラスの副担任の先生や支援学級の先生がサポートをしていたようです。だからその生徒も孤独感や恐怖心をもつことなく一般のクラスで授業を受けることができましたし、その生徒がパニックになって大声をだすということもなかったので、一般の生徒に迷惑をかけることもありませんでした。

発達凸凹の人の中には、ある分野は非常に強く、ある分野は弱いという能力の偏りが大きい方がいらっしゃいます。でもこういったきめ細やかなサービスをしてくれるところだと、本人の実力を伸ばしやすいのではないかと思います。(こういったきめ細やかなカリキュラムを組んでくれないところはまだいっぱいあります。)

 

京都市の公立中学校のケース

私が以前教えていた生徒は、中学生の間は通常学級に通っていたのですが、高校の進路としては支援学校を第1志望として考えていました。本来はその支援学校は通常学級に通っている生徒には受験資格がなかったのですが、その生徒が自分が通っている通常学級の友達やクラスに非常に愛着を感じていたことをその中学校の担当者が知っていて、籍は書類上支援学級においていたのですが、実質最後まで通常学級にいてすべてのイベントをみんなと一緒にやり終えました。そしてめでたくその支援学校への進学が決まりました。

 

もちろんよいケースばかりではなく、ひどい対応をしている自治体あるいは学校もあるのですが、このブログでは何も申し上げないようにしましょう(笑)。