女子の高音にいい意味でも悪い意味でも反応することが多いです。

 

ある音域が強調されて聞こえるケース

発達凸凹の人の中には聴覚過敏をもっている人もいらっしゃいます。

そのなかでも多いのは、ある音域の音が極端に強調されて聞こえるというものです。

例えば、若い女の子が楽しそうにキャピキャピと話しているとかそういう場面に出くわした場合、若い女の子特有の高音の音域が本来の数十倍の音量で聞こえてしまうことがあります。びっくりして頭を抱えてしまったり、ひどい場合はパニックになってしまったりしてしまいます。

自閉度が高い当事者の方の中には、(自分から見た世界・・つまり自分中心からしか世界を見ることができないので、)これらの女の子達が自分を意図的に攻撃していると捉えてしまって逆恨みをしたり、その他人間関係でトラブルを起こすことがあります。ですから、そういうリスクがあることを支援者は頭に入れておく必要があります。

 

音フェチ、声優オタク

あるいは逆に、特定の音域、音質に異常にこだわって、その刺激に沈溺してしまいそこから出られない人もいます。

例えば、アニメの特定の声優の声にハマってそこから抜けられなくなったり、PCのギャルゲなどの声優の声にハマってそればかり聞いている人もいます。

あるいは、鉄道の音などに異常にこだわってしまう人もいます。もちろん趣味の範囲ならいいのですが、こだわり過ぎて人間関係でトラブルを起こすことがあります。

 

避難訓練のサイレンも怖い

避難訓練のサイレンの音も、聴覚過敏当事者にとっては学校生活で体験するハードルの一つで、避難訓練のサイレンがトラウマで1週間登校できなかった人もいました。

 

全部同じ音量で聞こえる

上記とは逆に、すべての音が同じ音量で聞こえてしまうというのもあります。これは自閉症の人は「情報に指向性をもたせるのが苦手」ということとも関係するのですが、「自分に必要な音と必要でない音を分けることができない」、ということがあります。

例えば学校の授業だと、先生の話していることと、周りの生徒の雑談の声や寝ている生徒のいびき(笑)が全部同じ音量で聞こえてしまって先生の話しが聞き取れない、ということがあります。

理解のある学校だと、授業の内容を録音機器等で録音することを許可してくれます。そして録音した音声を編集でノイズを取ったら、先生が何を言っているのか理解できた、ということもありました。