イラストAC ちょこぴよ様

引き寄せの法則

一世を風靡したムーブメントだったが・・

今回も前回に引き続いて少し批判的になります。

ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、2007年ごろ(アメリカではもう少し前)から数年かけて、日本に「引き寄せの法則」が大流行したことがありました。

女性誌などで大々的に取り上げられ、巷では「引き寄せで成功した」と証言する者が続出しました。今までニューエイジの人しか信じなかったことが、一般レベルに占いのような感じで広がった事件でした。(そしてスピリチュアルの衰退も結果的に招きました)

シンプルに成功できるというのが、すごくキャッチーな感じでした。

きっかけはアメリカで「ザ・シークレット」という本が広告会社の仕掛が成功して大ブームになったことですが、この考えの一番の根っこにあるのが、ジェリー/エスターヒックス夫妻が提唱していた、「引き寄せの法則」だったのです。

この考えは、実はさらに源流は前回解説した、神との対話

から来ています。実際、神との対話の作者ニール・ウォルシュは「引き寄せの法則」のハードカバーの巻頭で、「この本だけでいい」と推薦文を書いています。

どちらも共通する考えは、

宇宙はあなたの考えのコピー機だ

というものです。

いい考えがいい結果を生む

悪い考えが悪い結果を生む

というものです。いかにもアメリカ的な実用主義ですが、本当でしょうか。

 

 

意味無し

私はこれが本当なのか10年くらいデータをとったりして追跡調査(こればっかりやっていたわけではありませんが)をしてきましたが、私の人生に関しては全く意味がありませんでした。何も産まなかったです。他の人のことはわかりませんが。

実はこの「引き寄せの法則」というのは、「あの世の法則」について言っていることなのです。エイブラハム(ヒックス夫妻についている霊媒)もそうなのですが、この手の存在というのはだいたいあの世とこの世をごっちゃにして話していることが多いです。ですから素直に聞かないほうがいいでしょう。あまりこの世のことがわかっていないことが多いです。

 

英語の勉強にはなった

ただ、このエスターヒックスという人は話が面白く、講談師の話を聞いている感じになります。(ただ面白いのですが何も残りません・・)

10年前は英語の勉強を兼ねて聞いていたことがあります。

私の英語力ではそこまで聞き分けられないのですが、この人の英語は典型的な「べらんめえ口調」で、ニューヨークの下町言葉だそうです。

これは自閉症について語ったものです。

ここでエスターヒックスが語っていることは、特に何も意味のあることは言っていません。ただし話が面白いのでみんな引き込まれ(引き寄せられ)ていきます。

 

なぜうまくいかないのか

引き寄せの法則がなぜうまくいかないのかということに関しては、この方の説明が一番しっくりきました。

ハンス・ウィリアムという人の解説です。