「二次元ってどうやったら行けるの?」

 

 発達凸凹の人は何か特定のことに強いこだわりを示す人が多いのですが、特に多いのがアニメに強いこだわりをもつ人、つまりアニメオタクです。

 

アニメオタクが多い

 どういうわけかわかりませんが、発達凸凹の人はアニメに対して強い親和性を示す人が多くて、私の今までの経験でも大体60%以上の人はアニメオタクだったと思います。私は脳科学者ではないのでなんともいえないのですが、発達凸凹の人の脳の構造にアニメの世界に入り込みやすい因子があるのでしょうか。ぜひ脳科学的な研究成果を知りたいものです。

 どうも彼らにとっては現実の世界(3次元)よりもアニメの世界(2次元)のほうが安心できるようです。現実(3次元)というのは非常に情報量が多くて混乱する一方、2次元は彼らにとっては理解しやすい情報提供がなされているために、その世界が把握しやすいというのもあると思います。そのため、発達凸凹の人の中には2次元の世界に3次元の世界とは別のアイデンティティーを作って、そこで自分の居場所を見つけている人が数多くいます。

2次元にいきたいと思う時

 多くの発達凸凹の人は、人生のかなり早い段階から何らかの挫折を経験しています。自分では普通にやっているはずのことが他人に笑われたり怒られたり、あるいはどうがんばっても”普通の人”と同じように物事ができなかったり、、。そういうとき2次元に自分のアイデンティティーがある人達はよく思うそうです。「ああ2次元に行きたいなぁ。」

 

ほとんどの人は自分でわかっている

 多くの人は自分でそれが逃げ場だとは自覚できているし、単にネタで、「2次元行きたいなぁ」とか言っているのですが、中には自分でも気づかずにその世界に入り込んで抜けられない人もいます。生活のすべてがアニメの世界中心に回っている感じで、当然親御さんが心配されるのですが、注意すればするほど意固地になってその世界からでてきません。(このあたりは難しいところで、彼らの世界を否定すると彼らの心理的な居場所がなくなるので、アニメでのアイデンティティーを否定することなく、現実との2つのアイデンティティーを並立してもっていくようにしていくのが肝要です。でもそこまでもっていくためには親御さんにはかなりの辛抱が要求されます。)

 

 彼らの、彼女らの2次元に対する思いが、何か現実世界の中で昇華されてほしいなあ、と思っています。

池袋の乙女ロード

 

 あと女の子の発達凸凹でアニメ世界が好きな人はやはり腐女子が多いですねぇ。これもコミケ以外の何かにこのエネルギーを昇華できないのでしょうか、、、。

 

 

(2018/11/25 記事追加)

特性(発達凸凹)の人にアニメ大好きの人が多い理由としていろいろあるのですが、その理由の一部を別の記事(どうしてアニメの世界にハマるかについて)で解説しました。