イラストAC カネゴン様

関わらない方がいい人

看護師などの医療関係者や臨床心理士などの心理職の人の多くが一番関わりたくない人間は、どのようなタイプの人間だと思われますか。自閉症の人でしょうか?統合失調症の人でしょうか? 実は、私が実際に話しをした範囲だと、多くの人が「境界性人格障害の人が一番イヤだ」と断言しました。

ある看護師の人が属していた病院は、ある人格障害の人(某事件で有名になった)を入院させたのですが、医療関係者がみんなボロボロになり、その病院の内規で「人格障害者は受け入れ禁止」となったそうです。

ある心理職の人は、「私は自閉症や統合失調症の人は診るけど、人格障害の人は診るのを拒否します」と言っていました。さらに、「社会人1~2年目の人を人格障害者の担当にするのは、その人材をボロボロにして潰してしまうようなもんだ。そうなるくらいなら、冷たいといわれようが人格障害の人を拒否して若い人材を守ったほうがいい」と断言していました。

一見冷たいと思われるかもしません。でも、これは体験したことがある人しかわからないでしょう。

 

お騒がせ3人衆

ある年に話題になった、「お騒がせ3人衆」もおそらく人格障害系の人たちであったと推察します。この人達で世間は右往左往しました。でも本人たちは顕在意識では意識していないでしょうが、みんなが自分たちに注目することで彼らの目的は達せられているのです。外野からみたら、ネタとして楽しめるので面白いのかもしれないですが、関わった人はたまったものではありません。

 

人格障害(境界性人格障害)の人のコミュニケーションの目的

人格障害(境界性人格障害)の人のコミュニケーションの目的は実は単純です。回避性人格障害などを除くほとんどの人格障害の人のコミュニケーションの目的は、自分のために他人のエネルギーを利用しようということです。それさえわかれば本質が見えてきます。人格障害系の人は、狂言的行動、食言、平気で人を裏切る、被害者ぶる、など行動は様々で、彼ら/彼女らの目的は表面的にはいろいろでしょうが、本質的には「自分のために他者が右往左往して他者をクタクタに疲れさせる」ことそのものが目的なのです。

 

一番の対処法は関わらないこと

ですから、この人たちに対処する一番の方法は「関わらないこと」です。相手に正しさを教えてやらないと、と思ってはいけません。どんどんドツボにハマります。このタイプの人は見た目がキレイだと、俳優や女優になったりするので注意です。イギリスの王室の人間と結婚して利用し尽くしたあと、王室を離れて悪口ばかり言っている人ももちろんそうです。

以前にも信用できない人の話しをしましたが、この人達も関わるのを避けたほうがいいでしょう。

 

2階建て構造のケース

ただし、よくあることですが、人格障害の人をよく観察してみると、その人の人格の根底に発達障害があり、つまり2段重ねで問題を抱えていることがあります。

この場合、単一の問題を解決しただけでは問題解決にならず、両者ともに解決していかないとぶり返すということになりがちです。