ADHD的な傾向が強い人に対する勉強補助

 

勉強そのものはできるが、管理ができない人

発達凸凹ににはいろいろなタイプの人がいるのですが、その中でもADHD的な傾向が強い人の場合、自分の勉強の段取りを自分で管理することができない、あるいは極度に苦手な人が多いです。

学校の宿題を平気で忘れたり、提出物を出さなかったり、必要なプリントをどこかになくしてしまったり、そもそも部屋がゴミ屋敷のようになって、どこに何があるのかわからない状態になっていることはしょっちゅうです。

本来なら特性をもっている本人が自分で頑張って自己管理できるようになってほしいのですが、なかなかそうはうまくいくことはないのが現実のところです。意識が高い人なら、スマホの管理ソフト等(スマホに口頭で指示するだけで、スケジュールを組んだり、必要な時間に確認をしたりしてくれるものもあります)で自分の弱点を補ったりするようにするのですが、そこまで意識が高い人はそれほどいません。

 

逆ギレするか、あっけらかんとしているかどっちか

また、ADHD系の人は他人からの評価に対して敏感な人が多くて、自分の弱点を指摘されると意固地になって否認したり、逆恨みしたりする人もいます。極端な場合は反抗挑戦性障害や反社会性人格障害などの二次障害がでる人もいます。

ですから、お子さんによっては保護者や支援者が代わりに管理していくことが必要になってきます。例えば、お子さんの提出物や必要なプリント等を一つ一つ確認して整理する、あるいは見つけたプリント等をコピーして保護者の方が保管する、という作業が必要になります。通常これにはかなり時間がかかり、場合によっては勉強を教えるよりも時間を食ったりします。(学校に絶対に提出しないといけない重要書類が「なぜか」ゴミ箱に捨ててあって、本人が全く悪びれていない様子をみてお母様がブチ切れてしまう、というケースは山ほどあります)

プリント管理が必要

お子さんのプリント等の管理をどれくらいしないといけないかは、お子さんの属している学校、学年、進路等で異なります。それほど気にする必要はなく、まずは勉強そのものを進めることのほうが重要な時期もあります。

内申書に響くかも

しかし、受験生で内申書のウエイトが大きい学校等に進学を希望している場合、保護者・支援者がプリント、提出物を徹底的に管理しないと取り返しがつかないことになることがあります。また、受験期でなくても、赤点をとっていて落第すれすれの生徒さんに対してはこちらがプリント・提出物等の管理をしたほうがいいでしょう。

どっちを優先するか

一方外部受験を考えていらっしゃる場合は、学校の授業内容を一つ一つプリント等で確認してコピーをとって追っかけていくという作業は非常に時間を取られる上、必ずしもすべての授業が受験と関係あるわけではないために、思い切って「受験のためだけ」の勉強に集中したほうがいいかもしれません。

実際にはそう簡単にどちらを優先するのか割り切れるものではなく、時間が限られているので難しい判断を迫られることになります。