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発達障害の人のための教習所

運転免許の取得に困難を抱えるタイプ

発達障害の方の中には、運転免許を取るのに困難を感じる方もいらっしゃいます。

  • こだわりがある
  • 大人数での講義が苦手
  • 運動(体の動かし方)に癖がある
  • 非言語的指示がわからない
  • その他

などです。

この国では運転免許証はある意味、身分証明書代わりになっており、取らないと生活面で困難な思いをすることもあります。また、田舎では実質必需品になります。

発達の人が免許を取るのは難しいことなのでしょうか。

 

栃木県に発達障害の方のための運転免許教習所を開設

このような人々のために尽力されたのが、梅永雄二先生です。

梅永雄二先生は宇都宮大学に在籍されていたとき、発達障害の方のための運転免許教習所を開設されました。

それが、栃木県の鹿沼教習所です。

設立の際、運転免許教習所の教官の方の選考の方を厳しく行い、

・他人に対する想像力がないタイプ

・権威主義的で上から話すタイプ

の人を徹底的に弾くようにしたそうです。(ご存知の通り、昔の教習所はやたら「エラそう」な人がいらっしゃいました。)

もし、一般の運転免許教習所で挫折された人なら、このような教習所に挑んでみたらどうでしょうか?

この教習所がパイロット版となり、今では全国に拡大しています。

 

いろんな人がいる

この教習所に通った方の中にはいろんなタイプの人がいたそうです。

例1:「車が壊れた!!」とある生徒、・・・調べてみると、ガソリンが空になっていたそうです。

車はガソリンを消費するから、使い続けると空になる、という概念が抜け落ちていたのでした。

この人は別に知的障害ではありません。それでも、ガソリンはなくなる、というマニュアルを作らないといけないのです。

 

例2:対面式のガソリンスタンドでガソリンを入れられない。

このタイプの人は対人コミュニケーションに困難を抱えており、ガソリンスタンドの店員とマニュアルがないと話せなくなり、パニックになっていました。このタイプの人は、セルフ式のガソリンの入れ方をマニュアル化して覚えたら問題なくなりました。現在ではむしろセルフ式のほうが多くなりましたね。